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ホームパーティーに学ぶコミュニケーションデザイン(1)

はじめに

コミュニケーションというのはなんでしょうか?恋愛、友人関係はもちろん、仕事も含めてトラブルのほとんどはコミニュケーションの問題でしょう。もっと大きな視野でいうならば、国と国との関係も同じです。家族の平和から、世界の平和まで。全てはコミュニケーションに出来不出来にかかっているといっても良いでしょう。

SNS(ソーシャルネットワーク)が普及したことで、ネット上でのコミュニケーションが活発になっています。その一方で「リアルでのコミュニケーションが上手くいかない」という悩みを抱えている人が多いと感じています。SNSは、あくまでネット上の仮想社会。そこでのコミュニケーションを磨くことも必要ですが、やはり、現実での問題を解決するには、現実での対応が必要です。

まず、日本人は自己紹介があまり得意ではありません。SNSのプロフィールの自己紹介文ももちろんですが、何よりもリアルでの自己紹介ができないという人が多いと思います。会社の飲み会なども少なくなってきている今日、知らない人の中に入っていって、ゼロから話をするという機会がありません。リアルでの会話の機会が減れば、自己紹介をする機会も減るのは当然です。自己紹介がうまくいかないとコミュニケーションの第一歩からつまづいてしまう。これは、仕事面でも、プライベートでも機会の大きな損失です。

そんな大事なコミュニケーション力を養うヒントを、私はホームパーティーに見い出しています。ホームパーティーは、コミュニケーションの練習場所であり、トレーニングジムであると考えるのです。

ここ数年、ホームパーティーという言葉を聞くことが多くなってきたと感じませんか?

皆さんは、ホームパーティーについてどのようなイメージをお持ちでしょうか?ホームパーティーという文化は、海外からやって来たものと思われがちですが、実は日本独自で発達、進化して来たものです。海外で、ホームパーティーというと、豪邸のプールサイドなどで行われる、リッチなパーティーを指すことが多いものです。むしろ、家庭に友人、知人を招いて開くものは「ハウスパーティー」と呼ぶのが一般的なイメージです。

アメリカの典型的なハウスパーティーの場合は、週末にご近所の友人、職場の友人などを家に招いて、バーベキューなどを行うパターンが多いようです。特筆すべきは、日本と違って父親の参加率が高いことでしょうか。お肉を焼くのはお父さんの仕事というわけです。また、ヨーロッパの場合、ホームパーティーと名付けて行うのはクリスマスやイースターといった行事くらいですが、昼食、夕食の際に、友人や知人を招待するのが日常茶飯事です。これは、実質、日本で言う所のホームパーティーに当たるものと言えるでしょう。海外では、外食の習慣が少ないため、友人との食事を楽しむ際には、自宅の食事に招く、という文化が根付いているのです。

そういう意味で、「ホームパーティーをしましょう」とイベント化し、非日常の空間を楽しむ、という日本のホームパーティーは、独自の文化と言えるでしょう。

元々、日本でのホームパーティーといえば、クリスマスや子供の誕生日に、家族でテーブルを囲むクリスマスパーティーや、誕生日パーティーがおなじみでした。いずれも、家族団欒という満足度を得るために、あくまで「家族間」で楽しまれ、日常に根付いてきました。シンプルに言えば、ホームパーティーというのは相手と同じ釜の飯を食べるということ。それによって、相手との距離を縮める事だと思うのです。

昔の日本には、ホームパーティーが日常だった時代があったんです。サザエさんの家族とか、毎日食卓を囲んで食事していますが、あれも一つのホームパーティーの形です。ところが、核家族化が進んでいく中で、家族でちゃぶ台を囲んで、という文化がなくなっていきます。その後も、クリスマスには家族でケンタッキーのフライドチキンを食べよう!とか、誕生日には不二家のクリスマスケーキを食べよう!とか、企業が仕掛けた「家族のパーティー感」もあったのですが、それすらも機会が減ってきてしまっているのが現状です。

しかし、今、注目されている日本のホームパーティーはちょっと違います。これは、企業やマスメディアが仕掛けたというよりは自然発生的に生まれたもので、そのきっかけになったのはソーシャルメディアです。Instagramやfacebookには「こんな素敵なホームパーティーに参加した」「私のホームパーティー楽しそうでしょう?」という、様々なホームパーティーの報告が溢れかえっています。

そんなブームを牽引しているのは、女性たちです。大学生やOLたちは、仲の良い女友達だけで気兼ねなく家で女子会を楽しんだりして楽しんでいます。また、一方では、子供がいるために外食などを楽しむのが困難になったママさんたちは自宅に集まって食事会を開いたりしています。これもホームパーティーの一つの形です。結婚して子供のいるママさんとなると、いわゆる女子会とか、おしゃれなカフェで友達とワイワイ騒ぐなんて、なかなかできないんです。でも、ホームパーティーならなんとかできるんです。子供たちに可愛い格好をさせて、テーブルをデコレーションすればいいんです。外食するよりもお金がかからない。Instagramなどで発信すれば、むしろ圧倒的に人生の勝ち組な訳です。女子会を楽しむ女の子たちの姿を指をくわえて見てなくてもいい。

そんなわけで、今時のホームパーティーでは、家族間の繋がりよりも、友人、知人を「家に招き入れる」ことに重点が置かれている傾向もあります。他者とのコミュニケーションを、SNSでの発信も含めて重層的に楽しんでいるんです。これは、自己実現というか、自己ブランディングというか「みんなに幸せな私を、おしゃれな私を見てほしい」という承認欲求の一つなのですが、そんな自分自身の生活をSNSを通して発信することで盛り上がっている部分もあるわけです。センスがあれば、お金があってもなくても大丈夫。そうなると、周囲の人たちは、相手がどんなホームパーティーをやっているかが気になりだす。それが、羨ましくなれば、それを真似してみようということで、さらにホームパーティーの輪が広がっていくわけです。そんなソーシャルメディアからのフィードバックというのがホームパーティーブームを盛り上げている大きな要因の一つだと言えます。

そんな側面がありながら、現実にはいろんな形のホームパーティーが行われています。友達同士の家に招き、招かれてのホームパーティーや、職場の同僚がレンタルスペースで開くホームパーティーなど、形は様々。そうなると、その場に招いたり、招かれたりするケースがこれからいっぱい出てくると思うんです。そういう意味で、コミュニケーション力を身にたい人にはうってつけの機会だと思って、積極的に参加してみてほしいのです。

ホームパーティーでのコミュニケーションは「ビジネス」や「恋愛」にも通じるところがあります

それは、いかに多くの人と話をする機会を持てるか?が重要だということ。パーティーの席というのは、次から次へと、いろんな人が入れ替わり立ちかわり現れてくれるわけですが、そんな機会は日常にはまずありませんよね。一人、一人、別々にアポイントメントをとっていたら労力もかかる。さらに、会ってみて気が合わなかったら苦痛じゃないですか。短い時間でいろんな人と話ができる、というのはコミュニケーションのトレーニングとして非常に効率がいいんです。

野球に例えると、短い時間でいろんなタイプのピッチャーが投げてくれるバッティング練習のようなものです。ストレートの豪速球で勝負してくるピッチャーもいるし、変化球を多用するクセ者ピッチャーもいるし、かと思えば、なかなかボールを投げてこないピッチャーなんてのもいるのです。これは、コミュニケーションのチャンスを鍛えることができる、絶好の機会なのです。

それからもう一つ。
ホームパーティーには、集まった人の数だけ、人の個性、魅力に触れることができます。私の主催している、一般社団法人日本ホームパーティー協会では、「ホーム婚パ」っていう名前の婚活パーティーを開催してるんですが、そこでのホームパーティーっていうのは、同棲生活とか結婚生活のシミュレーションの役割を担っているんです。

例えば、各参加者が手土産として持ってくるポットラック。それがスーパーやコンビニで買ってきたモノなのか、駅ナカで買ったモノなのか、デパ地下で買ったモノなのか、それとも専門店で買ってきたモノなのか、とか、持って来た人のセンスがわかるわけです。値段や、味だけではなく、見た目がカラフルだったり、テレビで紹介された話題のモノだったりと、手土産一つ取っても、たくさんの情報が垣間見れるんですね。それによって、その人が、どんな生活を送っているか?美的感覚はどうか?流行へのアンテナはどうか?などセンスもわかります。中には、手料理を作って来る人もいますが、その場合は、当然、料理の腕前も見れるわけです。男女問わず、結婚や、同棲生活をしてみないとわからない、家事全般が観察できます。

手土産だけではありません。パーティーの進行する中で、積極的にテーブルの上を片付けをするとか、お皿を洗うとか、全てが男女がお付き合いする上でのシミュレーションになる。そういう意味でも、婚活パーティーとしてホームパーティースタイルを利用するのはとても意味があるんです。
以上は婚活パーティーに関する話ですが、参加者が互いの個性、センスを垣間見ることができるという意味では、他のホームパーティーも同様です。

例えば、会社の上司と部下が、ホームパーティーを通して親しくなるというパターンもあります。今や、仕事終わった後まで上司とご飯を食べるとか、飲みに行ったりとかってしない時代だと思うんです。海外だと、土日に上司が部下をホームパーティーに呼んだりする習慣もあるんですが、日本だとあまりないでしょう?これは、ちょっともったいないと思いますね。

上司に限ったことではなく、同僚であっても同じ。仕事終わりで赤ちょうちんに行くより、一度ホームパーティーで交流したりすると、会社ではみられない、その人の意外な一面が見られたりしてコミュニケーションには効果があるんです。その人が結婚をしている人なら、その家族が見れる。「あ、こういう奥さんだから、普段こういうことなのか」とか、「こういう家に住んでるということは、こんなものが好きなんだな」とか、得るものも多いでしょうし、その上で会話をするわけですから、普段仕事で見せない一面を伺えるチャンスにもなるのです。昔だったら、週末に上司、同僚と一緒にゴルフ行く、という時代もあったかもしれませんが、今ならホームパーティーをする方が手っ取り早いと思います。

いっぺんにいろんな人に会えるってとことか、センス、気配りとかが見れる、お店よりも時間を気にせずにリラックスできて話ができる。スーツしか知らない相手の私服が見られる。トレーニングになる。名刺交換から始まるわけではないので、会話をどこから始めればいいかの練習になる。

例えば、住んでるところから話したらいいのか?最近観た映画のことからはいればいいのか?コミュ障の人には最高のトレーニングになると思います。会話のとっかかり、会話の百人組手のようなことになるということです。しかも、短時間にいろんな人と会えて、しかも全くの他人というわけじゃないと。友達の友達しかホームパーティーは来ないというところがいいことだと思ってます。共通の話が日かかりやすいんですよね。

結局、ホームパーティーの主役というのは、料理でも、デコレーションでもなく、やっぱり人なんです。それは豪華なタワーマンションのパーティールームで開かれるホームパーティーも、一人暮らしのアパートに人を集めてやるたこ焼きパーティーでも同じ。結局、パーティーに参加したメンバーが「つまらない」と思ったら、それは失敗なんです。この本では、コミュニケーション力を高めるためのホームパーティーへの向き合い方を軸として、人をもてなしたり、参加したりして、ホームパーティーを成功させる運用方法をお伝えできれば良いなと思っています。

みなさん、ホームパーティーを成功させて、コミュニケーション力を高めてみませんか?

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